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エリートサラリーマンの転落
第3章 告白その2:真面目な青春時代
ちくしょう、見返してやるぜ!と、翌年大学1年生になった私は、夏休み、独りで三重県、和歌山県の、伊勢神宮、那智の滝、熊野古道などの名所・旧跡めぐりに出かけました。
そこで、瀞峡のジェット船のガイドをしていた、恵美ちゃんと知り合いました。
「東京なの?」と何気なく話しかけてくれた彼女は制服の、赤い帽子の白いブラウス、そして帽子と同じ赤い、膝丈より少し短いスカートがよく似合う女の子で、「そうだよ」と答えると、「いいねえ、東京か」と私を見つめる目がキラキラして、「大学生?」と聞いてきたので、「うん、1年生」と私が言うと、「うちの方が2つ上やね」と会話が続きました。
ナンパなんかするつもりはありませんでしたが、和歌山弁というか、紀州弁というのか、関西弁とは違うイントネーションが可愛くて、観光案内を広げて、「あの、那智の滝を見たから、明日は熊野古道に行くんだけど、どこが見所かな?」と甘えたら、「明日は休みだから、案内してあげようか?」とウソみたいなことを言うのです。
これはついてる!と、翌日、彼女の車に乗せてもらい、熊野本宮大社に行き、そこから中辺路(なかへち)を歩きましたが、山道では「滑るから危ないんよ」と手を繋いだり……ちょっと気持ちがハイになっている時、風が吹いてきて、私は気持ちが抑えられないなり、「え、恵美ちゃん」と林道の脇でキスを迫ったら、「あ、いや、つ、椿くん……」と身を捩りましたが、ブチュッて唇が重なったら、逆にしがみつかれて。
「ごめん……」
「好き……」
人も通りませんから、そのままキスを続けました。こうなると、二人とも気持ちが舞い上がってしまい、「泊まっちゃおうか」となって、一路、モーテルへ。
そこで、瀞峡のジェット船のガイドをしていた、恵美ちゃんと知り合いました。
「東京なの?」と何気なく話しかけてくれた彼女は制服の、赤い帽子の白いブラウス、そして帽子と同じ赤い、膝丈より少し短いスカートがよく似合う女の子で、「そうだよ」と答えると、「いいねえ、東京か」と私を見つめる目がキラキラして、「大学生?」と聞いてきたので、「うん、1年生」と私が言うと、「うちの方が2つ上やね」と会話が続きました。
ナンパなんかするつもりはありませんでしたが、和歌山弁というか、紀州弁というのか、関西弁とは違うイントネーションが可愛くて、観光案内を広げて、「あの、那智の滝を見たから、明日は熊野古道に行くんだけど、どこが見所かな?」と甘えたら、「明日は休みだから、案内してあげようか?」とウソみたいなことを言うのです。
これはついてる!と、翌日、彼女の車に乗せてもらい、熊野本宮大社に行き、そこから中辺路(なかへち)を歩きましたが、山道では「滑るから危ないんよ」と手を繋いだり……ちょっと気持ちがハイになっている時、風が吹いてきて、私は気持ちが抑えられないなり、「え、恵美ちゃん」と林道の脇でキスを迫ったら、「あ、いや、つ、椿くん……」と身を捩りましたが、ブチュッて唇が重なったら、逆にしがみつかれて。
「ごめん……」
「好き……」
人も通りませんから、そのままキスを続けました。こうなると、二人とも気持ちが舞い上がってしまい、「泊まっちゃおうか」となって、一路、モーテルへ。