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寝取られ妻
第5章 寝取られた愛妻
久美子は余所行きのお洒落をして外出したのだった。

今日は月曜日で美容室は休みだった。

久美子は矢野に会うつもりだった。

会う前から期待に胸が弾んでいた。

(矢野君に会える・・!矢野君に抱いてもらえる・・!)

今日の久美子は自分が人妻である事を忘れ、愛人の元へと急ぐ一人の女だった。

今日か明日が久美子の排卵日の筈だった。

内から込み上げる欲望と欲求が久美子を危険なアヴァンチュールへと駆り立てるのだった。



「矢野君、今日はホテルにしない・・?」

矢野と会った久美子は人妻らしからぬ大胆な提案をしたのだった。

「アハ、人妻のくせにホテルに行こう・・って?」

矢野が愉快そうな顔をする。

「嫌なら・・いいわ・・」

久美子はプイと背中を向けて立ち去ろうとした。

「いいぜ!OKだよ!」

矢野が笑いながら久美子の腕を引いた。

ここは自宅がある駅から5つ先の駅前だった。

万一にも知り合いに目撃されたらアウトだったから、念を入れたのだった。

久美子は矢野と手を繋いでホテル街を歩いていた。

「どこがいい・・?」

矢野が聞いてきた。

「ど、どこでもいいわよ!」

他人の目が気になって仕方がない久美子が俯いたまま答えた。

「じゃ、ここにしよか?」

矢野に手を引かれて久美子も入口を潜ったのだった。

矢野が部屋を選んでいる最中にも若いカップルがやってきて、久美子を慌てさせた。

「早く決めて・・」

久美子は矢野の陰に隠れながら、催促するのだった。

部屋が決まり、フロントからキーを預かってエレベーターに乗り込んだ。

部屋は503号室。

5階でエレベーターを降り、部屋へ向かおうとすると突然、目の前の部屋のドアが開き、中から若いカップルが出てきた。

久美子は慌てて矢野に抱き着いて顔を隠した。  

そんな久美子をカップルが面白そうに見ながらエレベーターに乗り込んだのだった。

ヒヤヒヤものだった。  

矢野が部屋のドアを開けると、久美子が我先にとばかりに部屋に飛び込んだのだった。

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