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第7章 スタート

「祐ちゃん、私ね・・妊娠・・したの・・」　　

久美子が低い声で言った。
　
「へん、どうせ矢野の子どもだろう？せいぜい仲良く暮らせよ！」

祐介は鼻もひっかけなかった。

「違うの・・この子は祐ちゃんの子よ・・」

久美子は嬉しそうに微笑みながら、白状したのだった。

「嘘だろ・・？おまえのマ○コは矢野の汚え精液で溢れてたじゃないか？あの時、妊娠したんだろ？」

祐介はそう思い込んでいた。

「祐ちゃん、よく聞いて・・！今、私は妊娠２ヶ月なの。矢野君が家に来たのって1ヶ月前だよね？」　

「家に来る前にもう矢野とデキてたのか？」

祐介が逆に勘ぐってきた。

「違うよ！そんな訳ないじゃない！それにね・・血液型を調べたら、私と祐ちゃんの子に間違いないって・・」

「え・・？本当か・・？」

ようやく祐介が久美子を見てくれた。

「祐ちゃんも調べてみて・・」

「あ、ああ、わかった」

祐介がスマホを手にして何やら調べ始めた。

「本当だ・・！でも、矢野の血液型はＢ型で間違いないのか？」

「うん、前に自分で言ってたから・・」

「それが本当なら、お腹の子は俺の子なんだな？」　

祐介の顔に生気が戻ってきた。

「でもね、祐ちゃん・・この子が祐ちゃんの子どもだとしても、この子は私が一人で育ててもいいんだよ。もうその覚悟は出来てる・・」
　
久美子は自分のお腹を擦りながら決意の程を口にするのだった。

「・・そっか！なら・・俺にも考える時間をくれ・・。おまえが矢野に抱かれてイッた姿が頭にこびり付いて離れないんだ」

「わかった・・。どうしても私が許せなかったら、はっきりそう言ってね・・」

久美子は哀しげに笑みを浮かべて腰を上げたのだった。