この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
神戸国際投資顧問会社秘話~”オフィスメイド”というご奉仕の形
第5章 オフィスメイド 関口 美穂

久松は、まるで自分の経歴を美穂に話してきかせるように、語り出した。 「大学を出た後、家業の会社に入って3年目くらいにね。父親の命令で、ビュルツブルグにある取引先の会社に、研修社員として、5年ほど勤めたんだ。実は、明治の昔なんだけど、僕のひい爺さんの父、つまり4代前が、陸軍の軍医でね・・・。ビュルツブルグ大学に留学した縁があって、退役した後に、ドイツからレントゲンの機械を輸入する事業を始めたんだ。それが、うちの会社のルーツなんだよ。<レントゲン>ってね、、それを発明したビュルツブルグ大学の教授の名前なんだよ。今でも、先進的な医療用機械の会社が、大学の周りにいくつもあってね。」
久松は、美穂が、感心したようにうなずくのを見ながら、話を続けた。 「ビュルツブルグはね、ロマンチック街道が始まる街で有名だけど、大学の街とか、このフランケン・ワインの街とかでもあるんだよ。5年間も生活するうちに、すっかり好物が増えちゃって・・・。ドイツではもう一つ、実は、という話があってね。家内は、大阪の外語大学を出た後、デュッセルドルフで、日本企業の支店の通訳として働いていたんだよ。国際見本市の会場で知り合ってから、真ん中のフランクフルトで落ち合って、よく食事をしたんだ。お互いにホームシックを慰め合っているうちに、惹かれてね。今日のような料理の前で、プロポーズしたんだよ。」
久松は、美穂が、感心したようにうなずくのを見ながら、話を続けた。 「ビュルツブルグはね、ロマンチック街道が始まる街で有名だけど、大学の街とか、このフランケン・ワインの街とかでもあるんだよ。5年間も生活するうちに、すっかり好物が増えちゃって・・・。ドイツではもう一つ、実は、という話があってね。家内は、大阪の外語大学を出た後、デュッセルドルフで、日本企業の支店の通訳として働いていたんだよ。国際見本市の会場で知り合ってから、真ん中のフランクフルトで落ち合って、よく食事をしたんだ。お互いにホームシックを慰め合っているうちに、惹かれてね。今日のような料理の前で、プロポーズしたんだよ。」

