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神戸国際投資顧問会社秘話~”オフィスメイド”というご奉仕の形
第5章 オフィスメイド 関口 美穂

やがて、久松が、ゆっくりと息を吐いた後、美穂の耳元で、ささやいた。 「こうしていると、どんどん緊張が取れて、気持ちが楽になっていくのが分かるよ。今日、美穂さんに、僕の気持ちを伝えたいという緊張もだけど、振り返ってみると、家内を亡くしてから、ずっと気持ちが張り詰めていたと思うんだ。美穂さんに出会えて、良かったなと・・・。」
美穂は、自分の胸に置かれた久松の両手を握って、うつむき加減で口を開いた。 「久松様は、これまでも、亡くなられた奥様との旅行の思い出なんかを、よくお話されていましたけど、それで寂しさを紛らわせていらっしゃるのだな、私は<聞き役>だな、と思っていました。でも、今日は、2人だけの大切な思い出のはずの、プロポーズのことまでお話いただいて、ひょっとして、<久松様の中で、私のこと、奥様と同じくらいに大事に思っていただいているのかしら>と、ちょっと嬉しかったんですよ。」
久松は、美穂を抱いた腕に力を入れて、 「美穂さんが、僕の気持ちを、そんなに敏感に感じ取ってくれて、嬉しいよ・・・。有り難う。」 と言ってから、美穂の手を引いてバスルームを出た。
☆
美穂は、自分の胸に置かれた久松の両手を握って、うつむき加減で口を開いた。 「久松様は、これまでも、亡くなられた奥様との旅行の思い出なんかを、よくお話されていましたけど、それで寂しさを紛らわせていらっしゃるのだな、私は<聞き役>だな、と思っていました。でも、今日は、2人だけの大切な思い出のはずの、プロポーズのことまでお話いただいて、ひょっとして、<久松様の中で、私のこと、奥様と同じくらいに大事に思っていただいているのかしら>と、ちょっと嬉しかったんですよ。」
久松は、美穂を抱いた腕に力を入れて、 「美穂さんが、僕の気持ちを、そんなに敏感に感じ取ってくれて、嬉しいよ・・・。有り難う。」 と言ってから、美穂の手を引いてバスルームを出た。
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