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神戸国際投資顧問会社秘話~”オフィスメイド”というご奉仕の形
第1章 土井社長 ~ 神戸国際投資顧問会社の秘密
【第1話】
蝉の声が響く夏の昼下がり、洋館の玄関車寄せに黒塗りのアルファードが静かに滑り込んだ。濃紺のサマースーツにグレーのネクタイ、胸に黒の喪章リボンを付けた男性が降り立ち、玄関を飾るアールヌーボーの幾何学模様のタイルを見回してから、気持ちを落ち着かせるように深呼吸した。
間を置かず、玄関先に控えた社員の二宮由紀が、ショートボブの内巻きカールが頬を隠すほどの深いお辞儀をして声をかけた。 「いらっしゃいませ、西島様。社長の土井がお待ち申し上げておりますので、ご案内いたします。」 由紀は、白の清楚なシャツに、紺地のタイトなミニスカートの制服姿で、その優美なお辞儀の所作は、豊満な胸や腰つきを際立たせた。
風になびく野草をモチーフにしたランプシェードや、スリットガラスのドア飾りが美しい廊下を通り、西島が案内された部屋に入ると、生成りリネンのサマースーツに弔意の黒ネクタイをした男性が待ち受け、丁寧にお辞儀をして挨拶した。