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繋がり
第1章 想いのハジマリ
「あ、蒼?どしたの?」
「……ほんと、そんな顔人前で見せんなよな…」
そんな顔?
意味が分からなくて首をかしげると
「…その間抜け面」
「ぶっ」
蒼は少し微笑むとわたしのほっぺをつまんだ
「……ほんと、心配だよ」
でも蒼は少し切なそうに笑ってた
「心配しないでよ。わたし、これでも、もう高校生になるんだから」
「高校生…か…」
「でも、わたし楽しみなんだ!蒼が、高校いってから少し遠く感じたから…」
蒼の顔から笑顔が消えた
「中学の頃より近くなるかもって思って」
「………藍」
「蒼、と同じ高校に行きたい」
初めて、口にした願いは
思ったより切ない気持ちが溢れてきて
なぜか涙が溢れた
どうして?
昔から男の人が苦手で
前のお父さんから受けたDVで更に苦手になった
でも
出会ったときから蒼だけは違った
「……なんで、泣くんだよ?」
少し焦ってる蒼の声が聞こえる