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繋がり
第2章 兄と妹
「……はぁ」
気づかれない程度にため息をつき、麦茶をいれて帰ってきたとき
「あのね、蒼。藍」
「……ん?」
「なに、お母さん」
お母さんとお父さんが箸をおいて、蒼も自然とそれにつられて箸をおいた
私は麦茶を持ちながら立っていた
「お父さんとお母さん、今度の土曜日から1週間、旅行に行くことにしたのよ」
「は?」
「え?」
思わず麦茶を落としそうになった
「もう、高校生だし、藍はご飯作れるでしょ?だから…留守番頼んでもいいかしら?」
「……えっと…」
でも、それって…蒼と二人っきり?
そんなの…
無理だし…ちょっと…怖い…
でも断るのは変だよね…
それに、お母さんには幸せになってほしいから
「……わかった。楽しんできて」
「ほんと?ありがとう、藍」
お母さんは安心したように笑う。
お父さんも嬉しそうにお母さんを見つめてた。