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繋がり
第2章 兄と妹
「学校、行ってくるよ……」
母さんは思わず立ち上がる
「蒼、藍のこと、嫌わないで…汚されたなんて思わないでね」
「そんなこと、思うわけないだろ」
「蒼…」
「母さんも、辛かったよな…ありがとう。話してくれて」
母さんにそう言うと、泣き崩れた
「行ってきます…」
「いって……らっしゃ…い」
俺は、自転車にまたがると学校まで思いっきり飛ばす
「……はぁはぁ………くっそ…」
学校に着いたのは4限目の終わり。
教室に入ると、皆が俺を見る
「すいません、寝坊です」
「……早く席つけ、気をつけろよ」
「はい」
少し教室に笑いが出たが、気にせず席につく
隣の龍樹が俺を見た
「顔色悪いぞ……大丈夫かよ」
「………大丈夫だ」
すぐに4限目は終わり、俺がお弁当をもって立ち上がると目の前に山崎が来た
「どしたの?蒼くん…大丈夫?」
「大丈夫だ……ちょっと急いでるんだ…どいてくれないか」
「………あっ」
俺は、山崎をすり抜けると走り出す
そして1年の教室に行くと丁度出てきた藍を見つける
「藍!」
「……え?!お兄ちゃん?」
「…ちょっと来い!」
俺は、藍の手を掴み屋上まで足を運ぶ