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繋がり
第3章 消えない過去
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汚されたと実感したのは
目覚めてから
ただ泣いた。
着替える気さえ起きなくて
毛布にくるまっていた
お母さんが帰ってきたら泣いちゃダメ
離婚できるよって言わなきゃって
そう思い込んで、唇を噛み締めた
「……っ……うぅ……あ……ああああっ」
殺してやりたいと思った
隣で眠ってる父親を
でも、お母さんを1人になんて出来ないから…
私は立ち上がって風呂場に行く
そこで自分の背中を見て
思わず座り込んでしまった
「………なに、これ………」
そこにはハッキリと赤紫色のシルシがあった
父親の煙草が焼きついた痕だった。
「………なによこれ………」
きっと私が気を失ってるときにつけたのだろう
絶望が体中を支配した
本当に汚されたのだ…
父親に。
私はそんな絶望感を抱いたまま
急いで体を洗う
父親の温もりや触られたところ全てを洗い流したかった
でも、体に残る感覚は全く消えなかった…
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