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繋がり
第3章 消えない過去

そんなの
嫌じゃないに決まってる
でも
そんなこと言えないよ
「えっ……蒼、なにいって……」
「………本気だよ?」
蒼が抱き締めてた腕を解いて、私を見つめる
その目はふざけてる目ではなかった
「それ、は……」
どうすればいいの?
「……蒼、は嫌じゃないの?」
結局出てきたのはこれだけだった。
答えなんて決まってる。
嫌だよね。
「………嫌」
「っ」
わかっていても、結構辛いなー…
「って、言わなきゃいけないんだろうけど……」
「え?」
「藍……もう限界らしい…」
「な、なに?」
蒼が屋上の隅の壁に寄りかかる
そしてゆっくり座り、すぐ隣の床を叩いた
「おいで、藍」
私もゆっくりその場に座る

