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夢見る夢子
第8章 失われた能力
「夢子、他にも困ったことがあったら
僕に言ってね」
ええ、ありがとうと言いかけて
ふと疑問を感じた。
「あなた、どうして私の名前を知ってるの?」
「忘れるわけないさ
久し振りだね夢子、僕だよ亜土夢だよ」
そう名乗られて夢子は目を丸くして驚いた。
だって…
だって…
亜土夢はもっと小さくてかわいかったもの…
「あはは…
あれから何年経っていると思うの
僕だって成長するさ」
うそ!
やだ!
あんなに生意気だった亜土夢が
こんなにカッコいい青年になっていたなんて…
「驚いたのはこっちだよ
夢子、結婚したんだね、おめでとう」
どうやら弟を夢子の子供だと勘違いしているようだ
「あ、違うの…
この子…弟なの…」
そう告げると
亜土夢は目を丸くして驚いた。
弟は、やはりお腹がへっていたようで
ミルクを飲み終えるとスヤスヤと眠りだした。
急いで授乳室を出ると
亜土夢は夢子が出てくるのを待っていたかのように
スッと目の前に現れた。
「夢子…時間ある?
僕、もうすぐバイトの時間が終わるんだ
どこかでお茶しない?」
それは、こっちの台詞よ
夢子は待ち焦がれた彼との再開に
心を弾ませていた。