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夢見る夢子
第4章 男の体
「ホントかい?
本音なら嬉しいけど、
あんまり大人をからかっちゃいけませんよ」
谷本先生は冗談だと思っているようだ
もちろん夢子だって真紀子の冗談だと思っていた。
なのに真紀子は
「冗談じゃないわ
私たち、先生の事が
もっと知りたいなあと思ってるの」と
平然と言ってのけた。
『ちょっと!冗談じゃないってのは
こっちのセリフよ!』
夢子は慌てて「ちょっとトイレに行ってきますね」と真紀子を連れ出してトイレに駆け込んだ。
「真紀子!何を言い出すのよ!」
「夢子、私、本気よ
だって、谷本先生ってイケメンじゃん」
イケメン?そうかしら?
その辺にゴロゴロいるおじさんたちと
変わらないじゃない
夢子は真紀子の感覚についていけそうもない。
「それに『私たち』って何よ
勝手に私も巻き込まないでくれる?」
「あら?夢子は谷本先生がタイプじゃなかったの?
私はてっきりあんたも谷本先生に
興味があると思ったんだけど…」
それなら好都合だわ、
谷本先生を独り占めできるもの
そう言って真紀子はニヤニヤし始めた。
『まったく…この子にはついていけないわ』
「ねえ真紀子…
あんたマジで先生とデートするんなら、
私お邪魔みたいだから帰っちゃうよ
それでもいいの?」
「いいわよ
うわぁ~、先生とラブラブデートしちゃおうっと」
そう言うと、
真紀子はルンルン気分でトイレを出ていった。