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夢見る夢子
第6章 ナース 彩佳
患者さんが穏やかに入院してくれればと
本当は悪態をつきたいのに
彩佳はグッと我慢して
大久保さんに向かって微笑みを投げ掛けた。
「ほら。ニコニコしてないで肩を貸してくれよ」
彩佳は仕方なく大久保さんの背中に腕を回して
体を密着させる。
「いいですか?立ちますよ」
一言断りを入れて「よっこいしょ」と
彼を立たせた。
「悪いねえ…
あんたに介助してもらえるとホッとするんだよ」
口では感謝の言葉を告げながら
彼の手は、しっかりと彩佳の尻を触っていた。
「ほら!またお尻を触ってる!」
彩佳は拒んだが大久保さんは怯まない。
「あんたのココに手を置くのが
一番体制が安定するんだよ」
患者の体の保持が一番なんだろ?
そう言って、さらに強く尻の肉を掴んでくる。
奥さんに離婚されて、
子供たちからは愛想をつかされて、
独身の初老のオヤジになっても
女の体の柔らかさは忘れられないようだ。
だが、こんなのは徐の口だった。
トイレの個室で二人っきりになると
もっとわがままを言ってくるのが
大久保さんのいやらしいところだ。
「さあ、トイレに着きましたよ
大きいほうですか?それともおしっこ?」
ほんとは今すぐにでも彼を放り出して
詰め所に逃げ帰りたかったけど
これも仕事のうちだからと
彩佳はグッと我慢した。