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夢見る夢子
第6章 ナース 彩佳
「気付いてなかった?
今日だけじゃなくて、
ずーっと前から俺が彩佳を見てたこと」
その言葉に、
ここが職場だとか、いつ誰がやってくるかとか、
そうした躊躇いの気持ちは消えてしまった。
気付けば、彩佳も北見先生の背中に
腕を回していた。
患者さんに接するそんな優しい手が今、
彩佳の髪を優しく撫でていた。
それが信じられなくて、
夢なら覚めないでほしいと思った。
「彩佳…顔見せて」
「はい…」
顔を上げると、
嬉しそうに微笑んだ先生の顔が近付く。
今度は耳元じゃない。
まさか…まさか…
彩佳は思わず目を瞑った。
憧れの北見先生の唇が
そっと彩佳の唇に触れた。
「やべ…止まらなくなりそう」
そう言うともう一度、彩佳にキスをした。
今度はさっきよりも確実に彩佳の唇を奪った。
『だめ…誰か来ちゃう…』
そう思っている彩佳の意思とは逆に
チロリと舐めてくる北見先生の舌を
ちょっぴり唇を開いて受け入れた。
もうこうなると、お互いに制御が効かなくなる。
彩佳を抱きしめた北見先生の腕に
グッと力が入る。
こうされるのを
ずっと待ち望んでいた。
でも、ライバルが多くて
抜け駆けをして北見先生に
モーションをかけれないでいた。