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自慢の母親
第1章 自慢の母親
その日もゆかりは痴漢に遭っていた。

毎日、同じ男性が痴漢行為をしてくるのか、それとも別な男性なのか・・ゆかりにはわからなかった。

ゆかりはパートで勤めている金融機関に通う為にどうしてもその時間の電車に乗る必要があった。
 
勤めている金融機関は5つ隣の駅前なのだ。
  
他にバスという手段もあったのだが、バスだと時間がかかり、よほど朝早く家を出ないと仕事に間に合わないのだ。

痴漢はいつものようにゆかりのお尻を触ってきた。

ゆかりはたまにスラックスを穿く事もあったが、大体はスカートだった。

痴漢はスカートの上からゆかりのお尻に微妙なタッチで触れてくるのだ。

いきなり鷲掴みになど決してしなかった。
 
だから、最初の内はたまたま触れてしまったのかと思わせる程だった。

だが、今日の痴漢はたまたまではなかった。

最初は手の甲で触れて来て、次に手の平で感触を楽しむかのように触れて来るのだ。
 
今日の痴漢はそれだけで済まなかった。

スカートを徐々に捲り上げて、パンスト越しにゆかりのお尻を撫でて来たのだ。
  
勿論、ゆかりも細やかな抵抗は見せるのだった。    
 
痴漢の腕を掴んだり、時には腕を抓ったりして撃退しようとするのだが、痴漢はしぶとかった。

パンスト越しにゆかりの両腿の隙間に指を伸ばして来て厚底の部分をなぞり上げて来るのだ。   

これにはゆかりも背筋に悪寒が走るような悍ましさを覚えて恐怖に首を竦めるのだった。

ゆかりは決して後ろを振り向かなかった。
 
振り向いて痴漢と顔を合わせるのが怖かったのだ。

だが、それこそ痴漢の思う壺だった。
 
(この女は決して後ろを振り向かない・!)   

そう思わせてしまえば、後は痴漢の天国だった。
 
痴漢の指がゆかりのお尻の縦筋に沿って行き来していた。
 
時にはクリトリスの近くまで来たり、時にはアナルを指で押してきたりして、ゆかりを困惑させるのだ。

でも、ゆかりは決して後ろを振り向かなかった。

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