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I‘m yours forever
第5章 美月は何も知らなかった 後編


「....おはよう...美月。」


やや視線を私から背けながら、そう言った彼の顔は茹で蛸のように真っ赤に染まっていた。

一瞬?マークが脳内を飛び交ったが、すぐさま理解した。
多分、途中から起きて内容が耳に入ってきてしまったのだろう。


「おはよう...ございます。起きてたんですね😅」


「ああ...私がスイッチャーである事をお前が暴露した辺りから起きていた。」


「ず、随分前ですね...起きて止めに入ろうとは思わなかったんですか?」


「そうしたいのは山々だったが、お前に隠し事をしていた私への評価がこれ以上下がるのは危険だと判断した。だが結果的に考えれば、あの時止めに入っていれば良かったと後悔している。アイツ調子に乗りやがって、ベラベラと余計な事を.....。」


「で、でもそのお陰で私、黎一さんの知りたかった部分を沢山聞けました。なので結果的には良かったと思ってます。」


「.....西條への好感度は鰻登りで私への好感度は今や氷点下か。クソッ腹が立つ。」


「な、何も私、そんな事一言も言ってないじゃないですか!それに西條さんへの好感度は、友人としてです!知ってるとは思いますけど!」


「あんなに親しげに話しておいて友人だと?信用出来んな。」


「信用出来ないって...私、黎一さんのご友人と親しく話しちゃ駄目なんですか?」


「駄目だ。恋愛関係に発展しかねない。」


「彼、既婚者ですって!私なんか眼中に無いですし、そもそも黎一さんと」


私の言葉は聞くに耐えないものだったのか、言い終わる前に、カウチソファーに強引に押し倒される。


「黎一さ.....んっ」


両手首を頭上で一纏めされた後に、唇の隙間からあっという間に彼の肉厚な舌が入ってくる。縦横無尽に私の咥内を這いずり回っていたが、強いアルコールの匂いに我慢が出来なくなり私が顔を顰めると、彼の舌が抜かれた。


抜かれる際、彼の苛立った瞳と視線が合い、思わず体を震わせる。


「.....!ンッ」


首筋に痛みを感じた。鬱血痕を付けられたのだ。片手で器用に付ける一方、興奮で荒くなった彼の息遣いを耳元で感じた。


どうしよう、彼に拘束されて何の抵抗もできない。


美月は危機感を感じていた。



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