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I‘m yours forever
第5章 美月は何も知らなかった 後編
「仮の話だが...俺の場合は離婚を切り出さずに迷いなく自殺一択だ。」
「え!?」
「何故驚く?死ぬ覚悟も無いままに俺がお前と結婚したと思ったのか?ああ、逆に言えば俺に殺される覚悟も持たぬまま、夫婦の縁を切れると思っていたのか?............ハァー....クッソ」
「無論一緒に添い遂げる覚悟はあります!で、あの...全く思い浮かばないんですけど、...その離婚の危機となって、私に原因があるのなら…その....」
「すまん、完全に脅迫だった。お前の言葉に安堵したから、もう言わなくていい。無理矢理吐かせて悪かった。」
「へ!?....あ、そうなんですね....よ、良かった...もう緊張しましたよ。黎一さん急に怖くなるから....後半の部分も意味分からなかったですし。」
「後半部分?」
「なんか...夫婦間に愛情が無くても良いから離婚届けは出すな...みたいな意味に聞こえたんですけど、多分解釈違いですよね?」
「別にその解釈で正しいが?」
「え!?」
「お前が望むなら、損得勘定のみで動く夫婦生活に切り替えても良いと言ったんだ。お互いにとってのデメリット、許容範囲外の事は禁止するという暗黙のルールの元でだが。」
「....い、嫌ですよ!打算的な結婚生活なんて全く憧れませんからね!!私は黎一さんに愛されたいし、私も黎一さんをもっと愛せるようになりたいのに....。」
「....そうか....では、余計な補足説明だったな。」
「本当ですよ....そんな事二度と言わないで下さい...って何でニヤニヤし始めるんですか?私、ちょっと怒ってるんですよ!馬鹿にしてるんですか?」
「いや全く。そうか怒っていたのか....俺とした事が全く気づかなかったなぁ...。」
「もう...白々しい嘘やめて下さい。黎一さんの笑い所、イマイチ良く分からないんですから。」