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ふぞろいのザクロたち
第7章 犯人探し

「あのタレントスカウトと名乗った関川って男
彼は芸能プロダクションのスカウトなんて
まったくのデタラメだったわ!
真佐子はあいつの口車にのせられて
いかがわしいビデオを撮られたの!」

ほら、これが証拠よ

恵美里はスマホでサイトにアクセスして
あの動画を再生して京塚広に見せた。

「これ…友達の真佐子さんだね?」

彼女の顔のアップから
カメラアングルはズームアウトして
裸体が映し出された。

「もういい、すべてを見なくても
恵美里が言うことは理解した」

京塚広は恵美里のスマホから目をそらした。
こうやって赤の他人に自分の恥部を見られることを
真佐子が一番恐れているのだと理解したからだ。

「広さん、あの関川って男の素性を思い出して!
そして、あいつを問い詰めて
動画を削除してもらいたいの」

恵美里の話を聞かなくても
大体の事は理解したので
恵美里が必死に訴えている最中も
京塚広は必死に記憶をたどり
関川という男の事を思い出そうとしていた。

「もう!役に立たない人ね!」

必死に思い出そうとしているのに
横からいろいろ文句を言われるたびに
記憶の糸がプツリと切れる。

「恵美里、少し黙ってくれないか」

たまらずに京塚広は出来ることなら恵美里の口に
ガムテープでも貼り付けたい気分になった。

『そうだ!奴だ!』

不意に記憶が一気に甦った。


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