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ふぞろいのザクロたち
第7章 犯人探し
受付けの女性に
「あの~、すいません」と声をかけると
その受付け嬢は恵美里の背後に立つ広を見るなり
「あら~!広じゃないの?!」と
馴れ馴れしく名前を呼ぶと
媚びを売るような笑顔で微笑んだ。
何故だろう…
京塚広の事を敬称抜きで
名前で馴れ馴れしく呼ばれて恵美里は受付け嬢に
カチンときた。
「広、久しぶりねえ
仕事を貰いに来たの?」
「えっと…どちら様ですか?」
京塚広が困ったようにそう応えた。
会話がまるっきり逆じゃないのと
恵美里は受付け嬢の視野に入るように
わざと京塚広の前に進み出て
女の目から広を隠した。
そんなものはお構いなしに
受付け嬢は恵美里を無視して広に話しかける。
「私よ!忘れちゃったの?
エミリーよ!」
そう言って受付け嬢は
豊かな胸を強調するように
下乳に手を添えてポヨンポヨンと揺らした。
「あっ!エミリーかい?
うわぁ~!久しぶりだなあ!」
たちまち京塚広も笑顔になって
恵美里の背後からヌッと顔を出した。
『何よなによ!まるで私が
ここにいない雰囲気で喋らないでくれる?!』
ムッとした恵美里は本題に入ってよと
肘で京塚広の脇腹をつついた。
「あ、恵美里、紹介するよ
こちらはAV女優のエミリーだよ」
「元AV嬢よ、今はもう引退したの」
エミリーは元AV嬢らしく
色っぽい目で広を見つめた。