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ふぞろいのザクロたち
第7章 犯人探し
「仕事だもん、いやらしく考えた事もないわ
産婦人科の医師は女性器をみて勃起させる?
泌尿器科の女医はペニスをみて濡れる?
それと同じよ、私にとってあの人たちは
私がメイクする素材なの
綺麗にすることだけを考えているわ」
広はそのメイクの女の子に
目を覚まさせてもらった気がした。
そうか…素材かぁ…
そう考えると、いつしか絡み合う男女を見ても
このアングルで撮影したら面白くなるなと考えると
不思議と勃起しなくなった。
ある日、新人のAV女優のデビュー作の撮影を
広が任せてもらえることになった。
その女優というのがエミリーだった。
彼女はとても魅力的に喘いだ。
アソコもとびっきり綺麗だった。
だが、広は彼女を
綺麗に撮る事ばかり考えていたので
ファインダー越しに見る限りは勃起しなくなった。
無事に撮影が終わって
機材をケースに仕舞っていると
シャワーを終えたエミリーがバスローブ姿で
広の元へやってきた。
「私…魅力的ではないんですか?」
そう広に訊ねてきたエミリーの声は
少しだけ涙声になっていた。
「どうしてそんなことを聞くの?」
「私、結構スタイルにも自信があって…
自分でも男を魅了させる女だと思っていたんです
でも、あなたは私の裸を見ても
勃起していなかったわ…
ううん、あなただけじゃなく
男優さん以外はみんな勃起していなかった…」
イケイケギャルだった自分の裸を見ても
勃起しない男たちに
自信を喪失した…
エミリーはそのように話した。