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第1章 ミスコン

「私は芸能界なんて興味ないからね」

「もう！私の夢をぶち壊さないでよ！」

まあ、いいか…自薦、他薦を問わずって
書いてあるし、私があんたを推薦するわ

そう言うと真佐子は恵美里が嫌がっているのに
勝手に応募用紙に記入し始めた。

「えっと…写真は…
あ、これでいいわよね」

真佐子はスマホで撮った
昨年の夏に湘南に泳ぎに行った時の
写真を添えた。

「あっ！その写真はやめてよ！」

真っ赤なビキニでポーズを取っているのはいいが
サポーターを履くのを忘れてしまい
股間にはくっきりと割れ目が透けていた。

「いいの、いいの、
これぐらいインパクトがあった方が選ばれるのよ」

うふふ、書類選考で選ばれるのが楽しみだわ

真佐子は嬉しそうに応募用紙を折り畳んで
大事そうに封書に入れた。



それから数日…

すっかり、そのようなコンテストに
応募していたのも忘れた頃に
書類審査を受かりましたというハガキが
恵美里の元に届いた。

「どうすんのよ！
審査、受かっちゃったじゃないの！」

恵美里は恨み辛みを真佐子にぶつけた。

「やっぱりね！
あんたなら書類選考は受かると思っていたわ」

そうと決まれば本選のための水着を買わなきゃと
恵美里は無理やり真佐子に買い物に連れ出された。