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ふぞろいのザクロたち
第1章 ミスコン
「ねえ、これなんかいいんじゃない?」
真佐子に連れて来てもらったショップは
セクシー水着で有名なお店だった。
真佐子がチョイスしたのは
真っ白なハイレグワンピースだった。
「やめてよ~、
それじゃまるでラウンドガールだわ」
「じゃあ、これは?」
次に選んだのは
ショッキングピンクのマイクロビキニだ。
布地の面積が小さすぎて
まるでヌードそのものだった。
「それじゃ裸同然じゃない」
「だからいいのよ
いい?コンテストはね
ボディラインを強調するか
体のパーツを強調するか
二つに一つよ!」
真佐子はコンテストマニアのように
熱い口調で力説した。
「う~ん…、
やっぱり持っている赤のビキニでいいわ」
デザインも気に入らなかったが
付いている値札を見て
とてもじゃないが手を出せないと思った。
「もっと、やる気を見せてよね!」
ショップを後にして
軽食のお店でランチをしながら
真佐子はいろいろと小言を言った。
『あんたが勝手に応募しておいて…』
恵美里は小言を言われる度に
やる気がどんどん失せていった。
「とにかく!本選までにはエステに行って
綺麗なお肌にしておくのよ!」
自分の思いどおりにならないものだから
真佐子はプンプンと怒りながら一人で帰っていった