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ふぞろいのザクロたち
第3章 予選落ちの女

女性の裸体など見てはいけないと
捲った布団をもう一度咲洲さんに被せて
事の真相を聞き出そうと
咲洲さんの体を揺さぶって起こした。

「咲洲さん!咲洲さん、起きてください」

「う、う~ん…」

優弥ったら、早起きなのね

むにゃむにゃとそう言った後、
「はっ!」と何かを悟ったかのように
咲洲千尋はバッ!と飛び起きた。

朝日の陽光に輝く裸体が眩い。
そんな裸体を見てはいけないと
西尾優弥は千尋から目を逸らして後ろを向いた。

「咲洲さん、教えてください
なぜ僕は全裸なんですか?
おまけに君も…全裸だ…」

そうか…西尾くん、酔いが醒めて
いつものあなたに戻ったのね…

千尋は夢物語が終わったのを悟った。

「あのね…優弥…
ごめんなさい…」

親しげに自分の名を敬称抜きで呼ばれて
なんとなく真相が見えかけた気がした。
このシチュエーションは、
どう考えても咲洲千尋を
抱いてしまったに決まっている。

「あのね…優弥、あ、いえ、西尾さん、
あなた、すごく酔っていて…その…公園で…」

そうだ!酔いざましに公園を散歩し始めたんだった

そして、そこで咲洲さんと出会ったんだろう…
その後は覚えてないけど
多分、咲洲さんは自分を介抱してくれたんだろう

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