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ふぞろいのザクロたち
第5章 マダム信子
「あ~ン…もう、ホントにダメだったら~」
心ならずとも
信子は甘い声を出してしまう。
今日が終われば、
また男日照りの日々が来るのだから
自分をもとめてくれるのならと
知らず知らずのうちに甘い声を出していた。
「俺さあ…
あんたを一目見た瞬間に惚れちまったんだよ
頼むよ、一発だけでいいから抱かせてくれよ」
おっぱいを揉みながら
カメラマンの男は信子にキスしてきた。
『おまんこも尻の穴にも射精したんだぜ
お前はそれでもいいのかい?』
ファインダーを覗き込みながら
おこぼれをちょうだいするハイエナのような男に
緒方は『よくやるねえ』と毒づいた。
身体中を舐め回したから
緒方の唾液まみれになっているはずだ。
普通の感覚なら
一度シャワーを浴びさせようと思うだろうが
貧弱な男は、そんなことはお構いなしに
信子の体に舌を這わし始めた。
カメラマンの男は羽佐間竜太という。
高校を卒業後、
映画カメラマンを夢見て上京してきた。
それなりの専門学校へも通い
カメラ技術を身につけて
映像制作会社に就職したが、
カメラを触らせてももらえず機材運搬ばかりなので
下積みに辟易した竜太は一年もしないうちに
その会社を辞めた。
酒に溺れて酒場に入り浸っているときに
カメラマンとして雇ってやると声をかけたのが
緒方だった。
緒方もまたAV制作会社を辞めて独立したばかりで
安い賃金で撮影をしてくれる男を探していたのだ。