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第11章 夫との夜

孝一は隣で服を脱いだ妻に覆い被さっていく。
おでこに手を当て髪をかき上げるように撫でながら唇を重ねていく。
啄むようなキスを繰り返し、舌を差し込んでいく。
妻の舌が触れると、絡めていった。

「んっ…んん…ぁ……」

優しいキス…様子を伺うように舌が挿ってくる。
いつも受け身だった舌を絡ませてしまう。

【もっと深く…もっと吸って…】

乳房を手が撫でてくる。

【気持ちいい…もっとして…強くして…】

花怜は背中を反らして強い刺激を求めていく。
それなのに、夫の愛撫はずっと優しいまま…。

「はぁ…あなた…っん……」

「珍しいな…花怜が声を出すなんて…久しぶりで感じてるのか…」

暗がりに目が慣れると唇を離して見つめながら、乳房を揉み続けていった。

「恥ずかしいから…あんまり見ないで…」

花怜はそう囁き、夫の首に腕を絡めて引き寄せた。

「男は妻の感じてる顔が見たいもんだよ…」

孝一はいつまでも奥手な妻に男の余裕を見せていく。

花怜は物欲しそうな顔を見られたくないと夫の肩に顔を隠した。

夫は絡みつく腕を掻い潜るように顔を乳房に埋めてくる。
片手で乳房を揉みながら…もう片方の乳首を舐めてくる。

「…っん…ぁ……だめ……」

その一言で夫は顔を上げる。

「嫌だったか…ごめんな…」

【違う…そうじゃないの……】

「ごめんなさい…違うの…続けて大丈夫だから…」

夫は反対の乳房に顔を埋めてきた。

「…っん……はぁ……ぁ……」

花怜は気持ち以上に身体を反応させていた。
まるで、自分の身体じゃないみたいに。
夫の舌が舐め上げてくる度に自ら押しつけていた。

【お願い…感じさせて…もっと…】

花怜の願いは夫に届かない。
孝一はあっさりと顔を上げてしまう。

「やっぱり久しぶりで感じてるんだな…いつもこんなに濡れないのに…」

夫の手が淫裂に触れてくる。
義父の愛撫と比べてしまった結果に夫は嬉しそうに囁いてくる。

「言わないで…恥ずかしいから…」

【そんなことない…私…もっと濡れるの…】

指が挿ってくる。

「…ぁっ……」

【お義父さんの指はもっと太いの…】

濡れ具合を確かめるように蠢いてくる。

【お義父さんはもっと激しいの…】

「花怜…もう挿れても大丈夫そうだな…」

【えっ…もう？…】

「うん…大丈夫…」と、頷いた。