この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第29章 密会 ~序章~
「そろそろ時間じゃないのか…」
黒木は妻にそう声をかけた。
「そうね…金曜日に有休が取れるならたまには愛娘の応援にも来てくれたらいいのに…」
「まぁ、そう言うなよ…明日は接待ゴルフで朝が早いんだから…」
【娘のことは大事だが今回だけは譲れないんだよ…】
花怜の同窓会と娘の陸上部の遠征が上手く重なってくれた。
妻の嫌味をやり過ごすと支度を終えた娘が大きなスポーツバッグを抱えてリビングに顔を出した。
「下まで見送るよ…しっかりな…」
娘の頭を撫でると大きなスポーツバッグを抱えてやる。
妻は娘にはいい顔するのね…とでも言いたげにキャリーバッグを押しつけてくる。
最上階からエレベーターを一階まで降りると待機していたタクシーまで荷物を持って歩いていった。
するとそこに別のタクシーが乗り付ける。
車からは花怜と旦那の孝一が降りてきた。
黒木はニヤリと口許を歪める。
こちらに近づいてくる二人。
「水河さん…なんだかお久しぶりですね…ご夫婦でご旅行だったんですか?…」
黒木が話しかけると水河夫妻も立ち止まった。
「お久しぶりです、黒木さん…。いえ、実は単身赴任になったんですよ…それで妻はその間実家暮らしでして…」
【知ってるよ…】
立ち止まった二人に妻も娘も挨拶をする。
「そうなんですね…週末はこちらで過ごされるんですか…」
妻は当たり障りのない言葉を花怜にかけた。
花怜を見つめる夫の表情がおもしろくない。
【若くて美人だからって見すぎよ…鼻の下延ばしちゃって…】
「え、えぇ…たまには空気の入れ換えをしようと思いまして…。黒木さんこそ、お出かけになるところじゃ……」
まさかこんなところで黒木の妻と娘と出会すなんて…しかも夫も一緒だというのに、花怜は逃げ出したい気持ちになる。
「そうなんです…娘の部活の遠征で…またゆっくりと…失礼しますね…。じゃあ、あなた…いってくるわね…」
「じゃあね…パパ……。水河さん、失礼します…」
「あぁ…頑張ってな…いってらっしゃい…」
孝一も花怜も頭を下げるとマンションに向かって歩き出した。
黒木はタクシーが角を曲がるまで見送ると踵を返してマンションへと入っていった。
エントランスを抜けるとエレベーターのドアが閉じようとしていた。
「すみません…上がりますっ…」
その声に孝一は開のボタンを押した。
黒木は妻にそう声をかけた。
「そうね…金曜日に有休が取れるならたまには愛娘の応援にも来てくれたらいいのに…」
「まぁ、そう言うなよ…明日は接待ゴルフで朝が早いんだから…」
【娘のことは大事だが今回だけは譲れないんだよ…】
花怜の同窓会と娘の陸上部の遠征が上手く重なってくれた。
妻の嫌味をやり過ごすと支度を終えた娘が大きなスポーツバッグを抱えてリビングに顔を出した。
「下まで見送るよ…しっかりな…」
娘の頭を撫でると大きなスポーツバッグを抱えてやる。
妻は娘にはいい顔するのね…とでも言いたげにキャリーバッグを押しつけてくる。
最上階からエレベーターを一階まで降りると待機していたタクシーまで荷物を持って歩いていった。
するとそこに別のタクシーが乗り付ける。
車からは花怜と旦那の孝一が降りてきた。
黒木はニヤリと口許を歪める。
こちらに近づいてくる二人。
「水河さん…なんだかお久しぶりですね…ご夫婦でご旅行だったんですか?…」
黒木が話しかけると水河夫妻も立ち止まった。
「お久しぶりです、黒木さん…。いえ、実は単身赴任になったんですよ…それで妻はその間実家暮らしでして…」
【知ってるよ…】
立ち止まった二人に妻も娘も挨拶をする。
「そうなんですね…週末はこちらで過ごされるんですか…」
妻は当たり障りのない言葉を花怜にかけた。
花怜を見つめる夫の表情がおもしろくない。
【若くて美人だからって見すぎよ…鼻の下延ばしちゃって…】
「え、えぇ…たまには空気の入れ換えをしようと思いまして…。黒木さんこそ、お出かけになるところじゃ……」
まさかこんなところで黒木の妻と娘と出会すなんて…しかも夫も一緒だというのに、花怜は逃げ出したい気持ちになる。
「そうなんです…娘の部活の遠征で…またゆっくりと…失礼しますね…。じゃあ、あなた…いってくるわね…」
「じゃあね…パパ……。水河さん、失礼します…」
「あぁ…頑張ってな…いってらっしゃい…」
孝一も花怜も頭を下げるとマンションに向かって歩き出した。
黒木はタクシーが角を曲がるまで見送ると踵を返してマンションへと入っていった。
エントランスを抜けるとエレベーターのドアが閉じようとしていた。
「すみません…上がりますっ…」
その声に孝一は開のボタンを押した。