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濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第30章 密会 ~本章~
花怜はゆっくりと口を離していった。
唾液まみれにした肉棒を撫でながら問いかける。

「…今…何時なの?……」

黒木はデスク横の時計に視線を動かした。

「23時を回ったところだな…」

黒木の視線を追うように時計を確かめる。
この部屋に来たときは何時だっただろう。
まだ時間はあると思っていたのに…。
黒木とのセックスに時間を忘れて夢中になっていた。

【だから抜いたの?……】

帰らなければならない。
終電に乗っても0時迄には帰っておかなければ言い訳が立たない。
シャワーを借りて黒木との匂いを取ることを考えるともうほんとに時間は残っていなかった。

【これで終わり…なの……】

後ろ髪を引かれる想いがした。

「帰るかい?…それともこのまま俺と一緒にいるかい?…」

【…居たい…でも……】

ここにいること自体嘘なのだ。
この上、どんな言い訳ができるだろう。
花怜は思い悩んだ…。
もっと居たい…まだ感じさせて欲しい…
代弁するように花怜は無意識に、ずっと黒木の肉棒を撫で続けてる。
絶えず先端から溢れる体液に花怜の手は濡れていた。

「…帰らなきゃ……」

黒木から視線を外して、絞るように囁いた。
黒木が膝をついた間に手を差し込んでくる。

「…っん…黒木さんっ……だめなのっ……」

「ここは帰りたくないって言ってるぞ…」

太い指が二本差し込まれる。
くちゅ、くちゅ…と捏ね回されていく。

「…でもっ……っん…そんな風にしないで……ぁっ……」

切なく締めつけていく。
もっとして…そう言いたげに膝を更に開いた。

「…まだし足りないんだろ?…もっとしたい…顔に書いてあるじゃないか…」

【途中で止められた…せめてもう一度一緒に逝きたかった……】

「…っん…でもっ……でもっ……」

どんなに考えても…。
違う…考えようとしても黒木の指が思考を奪っていく。

「…でもばっかりだな…帰りたくないならそう言えばいいじゃないか…。はぁ…同窓会で盛り上がって終電逃しましたって言えよ…。友達の家に泊まりますって…。スマホでそう伝えれば…続きができるぞ…。ずっと触ってるじゃないか…」

それで孝一さんは納得するのだろうか。
お酒の席で家に帰らないなんてしたことがない。

【でも……もっとここに居たい……】

「…ラっ…LINEしますっ……」

花怜の気持ちは決まった。
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