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 縄師-Ⅲ 小父とM女。
第2章   彫り師、幽齋(ゆうさい) 
 あるとき。タクシーを呼んで高級クラブに連れて行かれたことがあった。

「ミクちゃんからにしようなあ」 
 ざわめくホステスに席に案内され、挨拶に来たチーママの八ツ口にいきなり手を入れ、乳房を揉み始めた。

「しこりは無いな。右の乳首に潤いが無くなっている。近いうちおいで。それからこいつに椿でも彫らせてやってくれ」そう言って俺を紹介した。

 席に着いた女性が次々に師の前で、ドレスの裾をまくり、着物の襟や身八ツ口から師の手を引き入れ、そして何らかのアドバイスをされて、嬌声を上げた。

「アフターケアじゃ。この子達は可愛い儂の作品じゃからな」
 酒を飲みに来たわけではなかった。

「先生、これ見て」着物を着たホステスの1人が名刺を俺と師に差し出す。

 それは襦袢も腰巻きもはだけて縛られ、片方の足を天井から吊され、もう片方の開いた足の鼠径部に蓮の花の刺青がベースになった名刺で、『あなたに【 】されたい菊池ゆかり』と書かれていた。
「これ本物の刺青なら見せてくれっていうお客様がいっぱいいるの。【 】のところはお客様に好きなことを書いて戴くの。すごく評判が良いんですよ」

「犯されたいとか殺されたいって書いたのもあったわね」
 少し、年のいったホステスが笑いもせずにそう言った。 


「あれって、結構本音かも知れないわね。殺されたいゆかりさん。気をつけた方がいいわよ」 
「ええ。有りましたけど、皆さんホントにジョークのセンスがあるかたばかりで。それに見せてくれたら幾らでも出すって方もいらっしゃるんですよ。先生には本当に感謝しています」

「写真が欲しいっていったのはこういうわけか。よしよしわかった。儂はかまわんよ。それはお前のものだ」

 そういえば完成写真のファイルに、蓮の花の写真があったと思いだした。

「噓仰有い。誰がそんなドブ池に咲く花が見たいもんですか」

 低い声で罵るホステスは明らかにゆかりの刺青に敵意を持っていた。

「その花はあんたのおしっこ飲んで咲いてるんだ。秋津社長のを咥えこんでドブの元をあんたが飲んでるって事はみんなが知ってるわ」

「そこまで言ったあんたはこれでおしまい」
 ゆかりが青い顔で言って立ち上がった。
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