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僕の奴隷ちゃん
第11章 関係
要は睨む様に淳子を見てから、逢里に目を移す。

一瞬目を見開いたが、すぐに目を細めた。

要と同じジャケットを着ていると言うより、着られてる感がある逢里を可愛いと思ったのだけど、あの日、逢里を泣かせてから気まずくて話もいていないのだ。

要は淳子の話を無視する様に通り過ぎ、逢里の視線を感じつつ横を通り過ぎた。

逢里自身も要が何かを言ってくれるとは思っていなかったけど、実際に見向きもされない現実に傷ついていた。

俯く逢里を見る淳子は、逢里が要を好きだという感情を察知していた。


母親の恋人の息子を好きになっても上手くいかないわ……要さんからすれば、父親の愛人の娘だもの、好かれるより嫌われる可能性の方が高いわよ?


つむじがしっかり見える逢里の頭を撫でる淳子は、そんな思いを飲み込んで


「まったく、こんな可愛いのに褒めないなんて、とんだへそ曲がりさんね?」


と、軽く笑い流した。
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