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欲灯
第2章 奴隷女
「あの男の子、どうだった?」

隣に座った莉奈の黒く長い髪を撫でながら、帽子男は尋ねた。

「えっと・・・・・・良い人でした」

「うん、ただね、カラオケで俺にぶつかった時、ちょっとドン臭そうに見えたけどね」

隣に聞こえないように、声を潜めて笑った。

「あ・・・・・・はい」

「最初ね、駅で彼を見た時は、もう少し莉奈を楽しませてくれると思ったから・・・・・・だから彼を選んだんだけどねえ・・・・・・」

「あ、いえ、楽しかったですよ?」

作った笑顔を向ける莉奈。

「うん、君が昔、僕のクラスにいた頃にさ、君が気になっていた奴いたでしょ・・・・・・なんて名前だっけなあ・・・・・・」

「堀井先生、その話はもう・・・・・・」

『パシッ』と莉奈の太ももを叩く帽子男。

「ご主人様、だろう?・・・・・・そいつに似てた感じしたよな、さっきの彼」

「・・・・・・はい、すみません、ご主人様」

「くっくっくっ」

不適な笑みを浮かべながら、帽子のツバから垣間見える切れ長の目は、莉奈の着ているシャツを舐め、タイトスカートを舐め、太ももを舐めた。

「最後は?」

「・・・・・・中に」

顔を赤らめ、俯く。

「なぁに?」

「・・・・・・中に、中に出してもらいました・・・・・・」

「栓、した?」

「はい・・・・・・」

小さく応え、頷く。

「よし」

満足気な表情をする堀井。

「じゃあ・・・・・・誰か男の子、連れておいで」

部屋の外を指さす堀井。

「え・・・・・・」

「逆ナンだよ。さっきしたからもうお手の物だろう?」

胸ポケットからタバコケースを取り出す堀井。

「そんな・・・・・・」

「な?」

ニヤリとしながら1本、タバコを咥える。

「私はせんせ・・・・・・ご主人様が、良いです・・・・・・」

「ご褒美やるよ。やるから、ほら、そのへんの若いお兄さんナンパしておいで」

「・・・・・・」

黙って俯くだけの莉奈。

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