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欲灯
第3章 調教男
「もう、スマイルの奴! あたしばっか集中攻撃、ホンットむかつく!」
長い髪を掻きむしり、瑞樹が声を荒げる。
「でもあいつ、英語教師のくせに発音ヘタじゃね?」
足早に体育館に向かう瑞樹の大きな歩幅に合わせ、少し小走りに付いていく歩美。
「ヘタヘタヘタ。ニヤニヤしやがって! ストレス溜まるわー」
放課後の生徒たちを横目に見ながら、歩美の半歩先を歩く。
「ま。今日もストレス発散いたしましょう、瑞樹殿、ね?」
『シャカシャカ』
瑞樹に聴こえるように、手に握ったホッカイロを縦に振る。
「ですな、歩美殿。 あ、ミクは?」
「ミクは補習。あいつ四大受けるらしいから」
「マジで!?」
歩美の方に振り返り、大きな目を更に大きく見開く。
「みたいよ」
「たいしたもんだ」
周りの気配を気にしながら、二人は体育館の裏手へまわり込む。
目線より少し上の格子の先では、バスケ部やバレー部のボールをつく音と掛け声が広がっている。
「もう、いるかな?」
周囲を見渡し歩美が訊ねた。
「いるっしょ。毎週月曜のぉ? 5限目はぁ?」
「体育の授業はぁ?」
「「ない!」」
二人で顔を見合わせ、声を揃えた。
「授業あれば放課後も片付けっしょ。んー、だから今日も、もういるでしょ」
「なんだかんだ言って、あいつも楽しんでるよ。瑞樹エロいもん」
「デカチン虐めんの、楽しくね?」
「わかるわかる」
「ミクはああいうの、好みっぽくね?」
「ガチムチ系?」
「えー! あいつ、そこまでかあ?」
周りに誰もいない事を確認しつつ、二人は『体育倉庫』と書かれた、薄汚れたドアの前に到着した。
「体育教師って、そうじゃない?」
「あいつはー・・・・・・痩せてる方でしょ」
「でもデカチン」
「取り柄、以上」
クスクスと二人は薄ら笑いながら、ドアをノックした。
『コンココン・・・・・・コンココン・・・・・・』
ドアのすぐ向こうで人の動く気配を感じる。
『ココンコン・・・・・・』と更に叩いた。
『秘密の合図』の確認を済ませると、『ガチャ』と重い鉄の音が響き、解錠された。
長い髪を掻きむしり、瑞樹が声を荒げる。
「でもあいつ、英語教師のくせに発音ヘタじゃね?」
足早に体育館に向かう瑞樹の大きな歩幅に合わせ、少し小走りに付いていく歩美。
「ヘタヘタヘタ。ニヤニヤしやがって! ストレス溜まるわー」
放課後の生徒たちを横目に見ながら、歩美の半歩先を歩く。
「ま。今日もストレス発散いたしましょう、瑞樹殿、ね?」
『シャカシャカ』
瑞樹に聴こえるように、手に握ったホッカイロを縦に振る。
「ですな、歩美殿。 あ、ミクは?」
「ミクは補習。あいつ四大受けるらしいから」
「マジで!?」
歩美の方に振り返り、大きな目を更に大きく見開く。
「みたいよ」
「たいしたもんだ」
周りの気配を気にしながら、二人は体育館の裏手へまわり込む。
目線より少し上の格子の先では、バスケ部やバレー部のボールをつく音と掛け声が広がっている。
「もう、いるかな?」
周囲を見渡し歩美が訊ねた。
「いるっしょ。毎週月曜のぉ? 5限目はぁ?」
「体育の授業はぁ?」
「「ない!」」
二人で顔を見合わせ、声を揃えた。
「授業あれば放課後も片付けっしょ。んー、だから今日も、もういるでしょ」
「なんだかんだ言って、あいつも楽しんでるよ。瑞樹エロいもん」
「デカチン虐めんの、楽しくね?」
「わかるわかる」
「ミクはああいうの、好みっぽくね?」
「ガチムチ系?」
「えー! あいつ、そこまでかあ?」
周りに誰もいない事を確認しつつ、二人は『体育倉庫』と書かれた、薄汚れたドアの前に到着した。
「体育教師って、そうじゃない?」
「あいつはー・・・・・・痩せてる方でしょ」
「でもデカチン」
「取り柄、以上」
クスクスと二人は薄ら笑いながら、ドアをノックした。
『コンココン・・・・・・コンココン・・・・・・』
ドアのすぐ向こうで人の動く気配を感じる。
『ココンコン・・・・・・』と更に叩いた。
『秘密の合図』の確認を済ませると、『ガチャ』と重い鉄の音が響き、解錠された。