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欲灯
第4章 淫乱女
「じゃぁ、兄ちゃんの部屋で待たせてもらおうかな」
この白々しいやり取りも、もう十回ちかくになる。
歩美にしてみれば「兄の友人と」、赤井にしてみれば「友人の妹と」という背徳感がそうさせているのか、毎回始めは必ずよそよそしい空気だった。
歩美は今日、目の前で堀井と瑞樹のセックスを見せ付けられ、自分も顔面騎乗でイキそびれた分、赤井の訪問は良いタイミングだと思っていた。
今日はゆっくり、たっぷり、赤井に発散のお手伝いをしてもらおうと思っていた。
両親は七時くらいまで帰ってこない、まだ三時間はある、たっぷり二人きりの時間を楽しもう、そう思っていた。
ただ、赤井の隣にもう一人居る事なんて、予想していなかった。
「あ、初めまして。お、妹さん、可愛いじゃん」
(誰? この男)
「歩美ちゃん、こいつ青柳ね。ま、あがってあがって」
(赤井さんちじゃねーっつうの)
青柳と名乗る男も、体型こそ赤井と違って細身だが、七三に分けた髪は明るい茶髪。
太いフレームのメガネに、スタイリッシュなファッション、獲物を狙うワシのような顔付きはどこか危険な匂いを感じさせたが、甘い香りのコロンで中和していた。
(悪くはないな)
歩美は、青柳の容姿を見定めて、赤井よりは自分の好みに近い事を自認した。
二人が兄の部屋に入り、歩美が「ではごゆっくり」と逃げようとすると、
「歩美ちゃん待ってよぉ」と、相変わらず甘ったるい言い方で赤井が引き留めた。
「いや、ちょっと、帰ってきたばかりなんで」
「いいじゃん、一緒にゲームしようよ」
この赤井の台詞、いつもなら乗り気になるんだが、もう一人初対面の男がいるとなると、歩美は素直に心を開けなかった。
「うん、ジュースもあるし、アイスも溶けちゃうからさ」
ファッション誌から飛び出してきたような色男の、爽やかな笑顔に気圧されて、歩美は兄の部屋に留まった。
この白々しいやり取りも、もう十回ちかくになる。
歩美にしてみれば「兄の友人と」、赤井にしてみれば「友人の妹と」という背徳感がそうさせているのか、毎回始めは必ずよそよそしい空気だった。
歩美は今日、目の前で堀井と瑞樹のセックスを見せ付けられ、自分も顔面騎乗でイキそびれた分、赤井の訪問は良いタイミングだと思っていた。
今日はゆっくり、たっぷり、赤井に発散のお手伝いをしてもらおうと思っていた。
両親は七時くらいまで帰ってこない、まだ三時間はある、たっぷり二人きりの時間を楽しもう、そう思っていた。
ただ、赤井の隣にもう一人居る事なんて、予想していなかった。
「あ、初めまして。お、妹さん、可愛いじゃん」
(誰? この男)
「歩美ちゃん、こいつ青柳ね。ま、あがってあがって」
(赤井さんちじゃねーっつうの)
青柳と名乗る男も、体型こそ赤井と違って細身だが、七三に分けた髪は明るい茶髪。
太いフレームのメガネに、スタイリッシュなファッション、獲物を狙うワシのような顔付きはどこか危険な匂いを感じさせたが、甘い香りのコロンで中和していた。
(悪くはないな)
歩美は、青柳の容姿を見定めて、赤井よりは自分の好みに近い事を自認した。
二人が兄の部屋に入り、歩美が「ではごゆっくり」と逃げようとすると、
「歩美ちゃん待ってよぉ」と、相変わらず甘ったるい言い方で赤井が引き留めた。
「いや、ちょっと、帰ってきたばかりなんで」
「いいじゃん、一緒にゲームしようよ」
この赤井の台詞、いつもなら乗り気になるんだが、もう一人初対面の男がいるとなると、歩美は素直に心を開けなかった。
「うん、ジュースもあるし、アイスも溶けちゃうからさ」
ファッション誌から飛び出してきたような色男の、爽やかな笑顔に気圧されて、歩美は兄の部屋に留まった。