この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
アブノーマルな魔界 ~永久快楽とリョナ娘~
第1章 魔法使いの末路 ~淫らなる欲に濡れた世界~
この森に満ちた魔力は、彼を源としているという事が魔法の心得を持つフィリアにはよく分かった。
「それも、女とは……」
分かるからこそ、油断ならない相手だ。
こんな広大な森に常に魔力を流しておきながら、平然としていられるとは……
恐らく、かなり高等な地位に居る悪魔だろうか……
心の中に、僅かに恐怖が生まれた。
「見たところ、魔法使いらしいな。さては、テレポートか召喚の失敗でここに来たな?」
「っ!」
図星を刺される。
「ククッ…見てくれは魔法使いだが、まだまだひよっ子か。そのひよっ子が、そんな魔法を振り翳してどうするつもりだ?」
相変わらずフィリアを嘲るように見据えながら、一歩踏み出した。
「貴方こそ、人の言葉を話せるなんて……何者なの?」
光の球を自分の前に集合させ、距離を保ちながらフィリアは尋ね返す。
恐怖を悟られるわけにはいかないため、気丈に返したつもりだが声は震えていた。
「ほぅ、我が名を知りたいか。ならば教えてやろう」
そんなフィリアの様子を知ってか知らずが、男は立ち止まり、
「我が名は、吸血鬼 ジルヴェラス」
わざとらしく恭しい一礼をした。
「さて、次はお前の名を教えて貰おうか」
「……名乗る気はない、と言ったら?」
強気を装って返した途端、男――ジルヴェラスの様子が変わった。
「ふむ……」
明らかに、先程より魔力が多く漏れ出していた。
「っ……!」
「強がりだとしても、そうは聞かぬほうがよい。素直に答えたほうが身のためだぞ」
ジルヴェラスの魔力が、まるで蛇のように纏わり付いてくる。
威圧的な恐怖に、思考が絡め取られる。
「今一度問う。お前の名は?」
「それも、女とは……」
分かるからこそ、油断ならない相手だ。
こんな広大な森に常に魔力を流しておきながら、平然としていられるとは……
恐らく、かなり高等な地位に居る悪魔だろうか……
心の中に、僅かに恐怖が生まれた。
「見たところ、魔法使いらしいな。さては、テレポートか召喚の失敗でここに来たな?」
「っ!」
図星を刺される。
「ククッ…見てくれは魔法使いだが、まだまだひよっ子か。そのひよっ子が、そんな魔法を振り翳してどうするつもりだ?」
相変わらずフィリアを嘲るように見据えながら、一歩踏み出した。
「貴方こそ、人の言葉を話せるなんて……何者なの?」
光の球を自分の前に集合させ、距離を保ちながらフィリアは尋ね返す。
恐怖を悟られるわけにはいかないため、気丈に返したつもりだが声は震えていた。
「ほぅ、我が名を知りたいか。ならば教えてやろう」
そんなフィリアの様子を知ってか知らずが、男は立ち止まり、
「我が名は、吸血鬼 ジルヴェラス」
わざとらしく恭しい一礼をした。
「さて、次はお前の名を教えて貰おうか」
「……名乗る気はない、と言ったら?」
強気を装って返した途端、男――ジルヴェラスの様子が変わった。
「ふむ……」
明らかに、先程より魔力が多く漏れ出していた。
「っ……!」
「強がりだとしても、そうは聞かぬほうがよい。素直に答えたほうが身のためだぞ」
ジルヴェラスの魔力が、まるで蛇のように纏わり付いてくる。
威圧的な恐怖に、思考が絡め取られる。
「今一度問う。お前の名は?」