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鬼の哭く沼
第2章 宵ヶ沼
「っ、そこは……!」
胸にばかり意識が行き、無防備になっていた下半身へと手が伸び香夜は慌てて目を開け太股を閉じる。下着は付けていない。湯を浴びた際、双子に取られてしまっている。
必死の抵抗はしかし、鬼の力を前に両足はいとも容易く開かれ自分ですら見た事の無い淫らな部分を曝け出されてしまった。
立ち上る、妖にしか分からぬ甘い匂い。生娘特有の血と、肉と、淫蜜の匂いだ。香夜のそれは特に甘く、芳しく香る。
鼻を擽る香にうっとりと酔い、源である香夜の女の部分に酒呑童子は見入る。
緩やかな肉丘を覆う、淡く密やかな黒い茂みの下。唐突に外気に触れた敏感な肉襞がひくひくと震えている。
つう、と指で肉の割れ目を下から上へと撫で上げると面白いくらいに腰が跳ねた。
「ぃ、ああ…!!」
「湿っているな…感じたか」
「ちが、んん……っ!」
「…堪らない匂いだ。お前のここから、淫らで喰らいつきたくなるような蜜が湧いてくる」
「や、だ…見ないで…見ないで下さい。お願いだから…っ」
全身を強張らせて、縛られた腕で顔を隠した香夜の悲痛な訴えも興奮を煽る材料にしかならない。足を開かせたまま膝を折り、無防備なその部分へ顔を寄せる。
一層強くなる香りにごくりと喉を鳴らした。
「色は桜、香りは桃……ならばお前の、蜜の味は」
言って、たっぷりの唾液を纏わせた舌で割れ目をなぞる。ひん、と高く啼いた香夜の内股が痙攣し、腰が浮く。浮いた腰の下へ引き寄せた枕を差し込めば、まるで酒呑童子に秘部を差し出すような体勢になった。
自然、開かれる形になった足の間に大きな体で埋まり舌でひくつく襞を上下に何度も往復し、蹂躙する。男を知らない香夜には、強過ぎる快楽。悲鳴を上げて逃げようとする腰を抑えつけ、襞をかき分け唾液を塗りつけていく。
「ああ、そんな…とこっ、ゃ…」
「…、は…甘露だな…極上の美酒にも等しい」
「ふ、ううー…!」
くちゅり、ぴちゃぴちゃと湿った水音が響く。
耳からも犯されているようだ……香夜は、ぐっと手を縛る帯布を噛んで声を殺す。
気持ち悪い筈なのに、ずんと腰の奥、下腹部で熱い塊が燃えるように疼く。身体の深い場所からとろりと粘度の高い何かが溢れ、滴る感覚。