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鬼の哭く沼
第2章 宵ヶ沼

「はっ…、俺の名は…須王…」

「や、あ……っ」

「須べからく王になる者。名を呼べ、須王、と…お前の声で…」

「すっ…お……あ、すおう………須王…っ!!」




指に挟んだ突起を強く抓み。

香夜の手が救いを求めるように頬へ伸ばされたのを確認して、酒呑童子……須王は香夜に身を沈めた。










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