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碧い雨の夜に…
第4章 【感情的に……】
「ダンスは好きだって言ったよ?波長も合うし一番踊りやすい、アキラの靭やかに動く筋肉とかね、良い感じに仕上がってるな〜とは思ってるけど、え?それきっかけ?告白じゃないからね?それ」
「え?違った?俺の勘違い?恥ずいな、それは」
「良かったね、やっと気付いてくれたみたいで何よりだわ」
「違う違う、じゃ、アレだ、俺が猛烈アタックしてる時にハイハイ好きだよって言ってたじゃん」
「アレはしつこいからだよ、友達としての好きだからねってその後に付け加えたでしょ?そこだけ切り取らないで」
「うぅ……超絶思わせぶりな女じゃん」
「そう?割りと早めに断ってたつもりだけどな」
「ねぇ、断るとか言わないでよ、これでも傷つきやすいんだよ?俺」
「ちょ、泣くな泣くな、ウザ〜この子」
「こんな好き好き言ってるのに勝手にとっとと彼氏作るしさぁ…」
「あぁ、ごめんごめん」
「俺の方が理世のこと好きだし、大切に思ってるよ、負けねぇ、早く目を覚ませよバカヤロウ」
「なんか、ごめん……それしか言えないわ」
「理世……部屋まで連れてって?気持ち悪い…」
「え?マジ?吐く?肩掴まって」
いきなり吠え出したかと思えば完全に酔いが回って青ざめてんじゃん。
肩を貸して支えながら部屋まで歩く。
途中でフラフラしながらも暗証番号聞いて中へ入る。
ドサッと一緒に倒れてしまったベッドの上。
素早く起きてミネラルウォーターを持って来る。
「あぁ〜クソっ……こんなん言うつもりなかったのに」と頭をぐしゃぐしゃしてる。
「起きれる?」って水を飲ませようと手を貸すと思いのほか引き寄せられてアキラの胸の中にすっぽり収まってしまった。
「ありがと、重かったろ?こんな華奢なのに連れて帰ってくれてマジで惚れ直すわ」
「ちょ、おふざけはもう良いから、気持ち悪いの大丈夫なの?トイレ行く?」
顔を上げてすぐに後悔した。
もう目の前に顔があったから。
真っ直ぐ見つめられて動けなくなる。
火照った目が、唇が急に近付いてきて反射的に避けた。