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碧い雨の夜に…
第5章 【不変的に……】
顔に出てたのだろうか。
急に焦っててウケる。
私がいくら態度に出ようが塩対応しようが滅気ない、諦めてくれない姿勢が本当は心地良かったのかも知れない。
あっさり好きな子出来て付き合ってくれてたなら私も対応の仕方が変わってただろうに。
「黒歴史だよ」
「マージーかぁ!うわ、ショック……」
頭抱えて悶絶してる。
ここまで気持ち曝け出してるのある意味羨ましいよ。
だからつい、私も曝け出してみたくもなる。
「アハハ、けどさ、私のファーストキスだったんだからね?いきなり奪ったアキラが悪い」
「え、嘘っ……本当に?ファーストキス?え、その前に付き合ってた奴は?」
「え、居たっけ?」
「ほら、陸上部だった奴」
「あぁ……高瀬くん?」
「うわ、名前出すな!」
「何もないよ、手繋いだくらい」
「手繋いだのかよ……クソっ」
「キスは……されそうになって拒否った」
「偉い、そう、全部断りなさい」
「アハハ、お父さんか!言い方お父さん……アハハ!」
この時グッと距離詰めてきたのもわかった。
足に触れてきて「エッチは?もうした?」って真顔で聞いてくるもんだからこっちも笑顔が消える。
「さぁ?どっちだと思う?」
「したの?え、その後付き合った奴?あ、1個上の先輩か?いや、後輩からも告白されてたよな?」
私の恋愛遍歴全部覚えてるのやめてもらって良いかな?
聞いてる方が恥ずかしいわ。
ないない、とも言えないし。
あっ………あぁっっっ!
ん?いや、そうだ、思い出した。
私のもう一つの黒歴史。
いや、黒歴史は可哀想か。
自分でしたんだからちゃんと覚えててあげなきゃ人としてダメだよね。
どこかで忘れようとしていた。
ごめん、アキラ。
鮮明に思い出を辿っていたら全部思い出した。
私もお酒は残っていたけど、あの時の私も……どうかしてたんだよ。
けど、今からちゃんと向き合うね。
そうだ、あの後、私たちは……………