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激しくしないでっ!
第3章 おうち訪問!?

 振り向いて、俺の顔をじーっと見つめてくる。


「な、なんでしょう?」


 顔に何かついてる?

 一瞬不安になるも、だとしたらもっと早く教えてほしい。十五分も外を歩いてきたんだから。


「谷口くんは……何見せられても引かない?」


 何を突然!?


「あー……多分?」


 言い方が意味深すぎて怖い。正直なところ、何を見せる気なのか見当がつかないので言い切ることはできないけど、本人を目の前に引くかもしれないとは答えにくいので、多分引かないと答えておく。


「よかったー!」


 涼川さんが微笑む。

 そのままなぜか机に向かい、椅子を引いた。その奥から、何かを引っ張り出している。


「何してるの?」

「見せたいものがあって」


 そう言って俺の前に引きずってきたのは、ダンボール箱だった。両手で抱えられそうな小サイズのもの。


「この中から好きなのを選んでおいてね」


 それだけ言い残し、今度こそ部屋を出ていく。

 残された俺は、目前のダンボールを見つめた。好きなものを選ぶ? それは、縄とかそういう縛る道具のことだろうか。
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