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激しくしないでっ!
第3章 おうち訪問!?
こほんと一回咳払いして、「未使用?」と聞き直す。
「うん、未使用。私のお父さん、実はアダルトショップの経営者なの」
「アダルトショップ?」
思いもしない職業に、俺は三回くらいまばたきをしてしまった。
「それで、新しい商品が入荷するたびに試作として家に持ち帰ってくるんだけど……誰もあまり使わないから」
「……だよなー」
そりゃ、大人のおもちゃをそこまで日常的に活用してる夫婦っていうのもいないとは思うけど。
涼川さんがコーラをついでくれる。俺はどーも、とそれを受け取った。
「だけどお父さんがそういう職業っていうのもあって、私の家族みんな性に関してオープンなの。将来のためにって、いくつかくれたんだけど」
「ああ、そういうことだったんだ」
納得したようなしてないような。
将来娘に彼氏ができたらという意味なんだろうけど、大人のおもちゃをプレゼントしちゃう父もすごいなと思う。父親の心境的に嫌じゃないのかなそういうの。
アダルトショップを経営していて、そういうものに触れる機会が多いと、考え方も普通の『お父さん』とは違うものなんだろうか。