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激しくしないでっ!
第3章 おうち訪問!?
「ではそろそろ、縛りましょう!」
「あ、うん」
お掃除しましょ!
とか、晩ご飯にしましょ! とか、そんなノリで言う涼川さん。
何かが違う……。
「一応確認しておきたいんだけど、手首を縛るだけなんだよな?」
「え? 他にどこか縛ってほしいところがあるの? 谷口くんの希望なら、私……」
「ないないないない、ない! です!」
変な誤解を招きかねない展開に、俺は彼女の言葉を遮り全力で否定する。
「その……そこに入ってるおもちゃを使うようなこと、するつもりはないよなって」
視線をダンボールに向ける俺。オブラートに包んであるようなないようななんとも歯切れの悪い尋ね方だけどもうなんだっていいや。
彼女はしばらく俺を見ていた。表情の読めない顔で。
「…………」
無言。
そして、再びにっこりと微笑みを浮かべた。
「では、手をお借りしますね」
ええええ結局返答なしですか、なんだよその笑顔。
しかもなぜ敬語。もう俺には彼女の真意が理解できない。
ツッコミ所が多すぎる彼女に、それでも約束は約束なので、両手を差し出した。