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激しくしないでっ!
第4章 れっつぷれい!?

「ごめん、ね。金曜はいきなり帰っちゃって。それに突き飛ばしちゃって……怪我とかしてない?」

「大丈夫よ。私こそ……調子に乗りすぎちゃってごめんなさい」


 涼川さんは頬をわずかに赤らめる。


「あ、いや……」

「自分でも、なんであんな気持ちになったのかわからなくて……嫌、だったよね?」


 それは、どの行動に対して聞いているんだろう。

 俺の手首を縛ったことか。体を触ってきたことか。キスをしようとしてきたことか。あるいはその全てか。

 そのどれも、嫌だとは感じなかった。涼川さんほどの美人に迫られて嫌だと思う男子なんて、そうはいないと思う。

 逆に、危ない。


「涼川さん……て、天然? 普通の人と感覚ずれてるよね……」

「え?」

「変わった趣味持ってるなって思うけど、それ以前に男に対する警戒心ないだろ? ……お、襲われても知らないよ?」


 俺の言葉の意味を理解してるのかしてないのか。

 涼川さんはぽかんとした顔をしている。

 そして沈黙。

 そういえばここは俺の教室の前。周りからの視線が、妙に痛いことに気付いた。
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