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激しくしないでっ!
第4章 れっつぷれい!?

 翌日から。俺は彼女と鉢合わせしないよう、いっそう気を遣った。

 もちろん彼女のクラスの前を通るのをやめ、朝はなるべくホームルーム開始ギリギリに登校し、委員会やら何やらの用事がない限り、放課後もすぐ帰るようにした。

 マドンナと教室の前で話していたことを冷やかされもしたけれど、それもどうにかごまかし続けた。

 それでも彼女に話しかけられることは何度かあった。休み時間とか、放課後に。

 俺のクラスまで来ることはなかったけど、廊下ですれ違った時とかだ。お互い一人の時に。

 無視はしなかったけれど、「ごめん、急いでるから……」とかなんの捻りもない言い訳をして、どうにか交わしていた。……我ながら情けない。

 彼女の家を訪問した日から、三週間ほど経った頃。

 俺は委員会の仕事で図書室にいた。ちなみに図書委員だ。図書室にいるんだからわかると思うけど。

 新しい本が入荷したので、ラベルを貼ってパソコンに登録するため、その日の当番だった俺はかなり遅くまで残っていた。

 まったくついてない。

 なんやかんやで梅雨があけ、夏の到来を本格的に迎えた七月上旬。長いはずの日が暮れ始めていた。
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