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激しくしないでっ!
第4章 れっつぷれい!?
俺は図書室の中をぐるりと一周し、自分のカバンを探した。
司書さんと図書委員二人も探すのを手伝ってくれたけど、見つからない。
「……ない」
「やっぱ教室に忘れたんじゃねーの?」
「それか誰かに盗られたか」
俺のカバンなんて盗んだって、勉強で使うようなものしか入ってないけど。一応財布はあるけど、小銭しかないし。
それにカバンを置くとしてもいつもの場所以外に置かないし、今日だって、教室からカバンを持って出て、いつもの場所に置いて作業に入った記憶が確かにあった。忘れたなんてことはないと思う。
だけど実際図書室に俺のカバンはない。
「……教室、見てみるか」
俺はみんなに礼を言って、急いで教室へと戻った。
さすがに時間が時間なのもあって、廊下は静かだった。そりゃーもう不気味なくらい。
生徒は誰もいない。傾きかけた西日が、校舎内を照らし出していて綺麗ではあるんだけど。
俺は自分のクラスのドアをそっと開けた。静寂に包まれた教室には、ドアが開く時のガラガラという音は、とても大きく響き渡る。