この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
激しくしないでっ!
第4章 れっつぷれい!?
涼川さんの肩が、ぴくりと反応する。何か後ろめたいものを隠すように、俺のエナメルをほんの少し後ろに引いた。多分無意識の行動だろう。
「それ図書室に置いてたはずなんだ。……もしかして、それ盗んだの涼川さん、なの?」
返事はない。
「そうなんだね」
彼女の反応で、予想が確信に変わる。だけど理由はわからなかった。
金品が目的? 彼女がそんなことをするなんて、信じられない。
「……なんで?」
自然と口から滑り落ちる。
素朴な疑問をそのまま投げかけたつもりだった。それが彼女には、俺に問い詰められていると感じたらしい。
俺から視線を逸らし、一瞬怯えたような目を向けてくる。
「こうでもしなきゃ、谷口くんが私と話してくれないと思って」
予想外の返答だった。俺は思わず目をみはる。
「正直に言ってよ。本当は迷惑だったんでしょ? 私に手首縛られたり、家に連れて行かれるの。部屋にあったアダルトグッズも、本当はドン引きしてたんでしょ? ……私のこと、変な趣味って思ってるんでしょ? 嫌い……な」
そこでようやく、彼女の状態に気付く。