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激しくしないでっ!
第4章 れっつぷれい!?

「谷口くん。顔……真っ赤」


 顎を捉えられ、覗きこまれる。彼女の突き刺さるような視線に、肌がざわつく。


「……暗くて見えないだろ?」

「見えるよ」


 真っ暗な教室で、まだ目だって慣れてないのに見えるはずない。きっと彼女のはったりだ。

 だけど涼川さんの、全てを見透かすような綺麗な瞳が自分に向いていることを想像すると、体の奥がぞくぞくするような、変な気分になった。


「じゃあいいよ」

「……何が?」

「谷口くんに夢、教えてもらえなくても」


 唐突に声色を変えて、涼川さんがそんなことを言う。


「私が縛りたいとこ縛るから。触りたいとこ触る。……したいこと、する」

「な、何言ってるんだよ……」


 抗議しようとした時にはもう、彼女に唇を塞がれていた。俺の言葉は彼女の中へと吸い込まれる。

 彼女の匂いや息遣いを目前で感じ、なぜだか目眩がしそうだった。

 もう、我慢できない。

 俺は涼川さんの胸元に手を伸ばした。制服越しでもわかる、柔らかい感触。夢なんかとは比べものにならないくらいにリアルな感触は強烈で、興奮は高ぶる一方だ。
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