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激しくしないでっ!
第2章 告白!?
北校舎は、音楽室や美術室などの特別教室がある校舎で、クラス棟からは少し離れている。
北側にあるから北校舎。当たり前だけど。
そこの裏にはわずかにスペースがあって、なぜかイチョウの木が植わっている。秋になると綺麗だ。
もちろんそんなマニアックな場所に人気(ひとけ)なんてない。
告白にはもってこい……か?
そんなことを頭の中でぐるぐると考えながら、北校舎の裏へと向かった。
壁に背を預けながらそーっと裏手を覗いてみると、確かに彼女の姿はあった。
今は初夏。まだ衣替えを迎えたばかりで新鮮な、白いブラウス姿だった。鞄を両手に持ち、伏せ目がちに立っている姿は絵になる。短すぎないチェックのスカートが、彼女にはよく似合っていた。
ヤバい。ガチで緊張してきた。
俺は再び深呼吸を繰り返した。すでに心臓はドキドキを通り越してバクバクいっている。口から飛び出したらどうしよう、なんてくだらないことを考える。
「よし」
こんなとこでびびってても仕方ない。
頬をパンパンと二回叩いて気合いを入れ直し、俺は大股に彼女のそばへと歩み寄った。