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激しくしないでっ!
第7章 エピローグ
それだけを言い残し、部屋を出て行く。部屋を出る寸前、俺と裕美ちゃんを交互に見て、一瞬にやりとした気がしたのは気のせいだろうか。
「マドレーヌとか、さすが裕美ちゃんのお母さん。オシャレ」
「結構簡単よ?」
「……俺たちが付き合ってること知ってんの?」
「さあ。何も言ってはないんだけど……バレてるのかもね」
今の様子だと、俺もそんな気がした。なんやかんやで頻繁に遊びに来ているのだから、そりゃ、バレない方がおかしい。
裕美ちゃんと付き合ってから、学校でも周りの反応がすごかった。
今まで誰の告白も受けたことがなく、もちろん誰とも付き合ったことがなかった彼女に、彼氏ができたのだから。
最初は自慢したかったし天狗にもなったけど、だんだんとその反応が面倒くさく感じてきてしまったのも事実だ。
そもそも、彼女から最初に持たれた興味は手首だし、俺だって、裕美ちゃんのどこに惚れたのかと言われてもこれといったものがない。
あえていうなら、顔?
それはそれで、なんだか酷い気がして、なんで涼川さんと付き合ってるのという問いに、上手く答えられずにいる。いまだに。