この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
タワマン〜墜ちた女達〜
第13章 3人目〜高城礼奈~
晴香から礼奈がここに住んでいることを聞き、それが自分が持つ不動産、アパートの一つだとすぐにわかった。管理会社に問い合わせ、部屋番号や家族構成、保証人などをチェックした。その際に礼奈が度々、家賃を滞納していることを知り、これは使えると、狩野は嬉々としてさらに礼奈のことを調べた。探偵事務所まで使ったのだ。
そして、高城礼奈が本来、松本礼奈であることが判明する。そして、礼奈がどうして家賃を滞納しているかも判明した。

礼奈の父親は殺人の加害者として服役中であること。母親は逮捕直後に倒れ、入院中であること。かなりの重病でお金が必要であることを知った。

礼奈は父親のことなど、話せない。だから、狩野に事情を説明できない。コンシェルジュとしての給料は母親のためにつぎ込んでいるのだろう。父親が犯罪者であるから名字を母親のものに変え、必死に働き、こんな小さなアパートで生活している。
だからこそ、狩野には冷たい対応なのだ。自分は悪くないのに肩身の狭い思いをし、母親のために必死で働くそばで、働きもせず、悠々と暮らす狩野に思うところがあるはずである。

しかし、狩野はそんな礼奈の全てを理解した上で、悪魔の提案を持ちかけるつもりである。


礼奈は迷う。自分が犯罪者の娘であることなど、洗いざらい説明したら、狩野は同情してくれるだろうか?家賃の猶予をくれるだろうか?しかし、それを話して、もしタワマンの他の住人にバレたら…。もう働けなくなる…。せっかく掴んだ最高の条件の職場。手放したくはなかった。故に言えない。

狩野がどこまで知っているかわからない。しかし、やぶ蛇になるのを恐れ、狩野に確認することもできない。そんな礼奈に狩野が思わぬ提案をしてきた。

「高城さん…。理由を話したくないなら、それでも構いません。仕方ないので、立ち退きを要求することになるでしょう。私は大家として、その辺はシビアです。」

礼奈が反論しようと口を開くが、それを押し留めるように狩野が言葉を続ける。

「しかし…。しかし、高城さんが私の…私専属のコンシェルジュになってくれるなら…。家賃のこと、その他もろもろ考えてもいいですよ…?」

礼奈はすぐに狩野の言葉を飲み込めなかった。狩野専属のコンシェルジュ?何を言っているのか。今の仕事を辞めて狩野が秘書として雇ってくれるとでも言うのだろうか?
高城は理解出来ずに首をかしげる。
/498ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ