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タワマン〜墜ちた女達〜
第16章 温泉旅行 真千子と礼奈編
礼奈はそこから30分ほど待つ。一本の電車が駅に到着し、豊満なスタイルを露わにした女性が電車を降りてくる。

スタイルがはっきりわかるニットワンピ。スリットが深めに入ったおかげで、その艶めかしい脚がチラチラ見える。
完全に周囲の男性達の視線を集めている。

『はぁっ…。そんな格好で注目浴びてどうするのかしら…。自分が不倫しているって自覚はないのかしら…。』

礼奈は呆れてため息をつく。そんなスタイルと、欲望に忠実な部分が晴香とは違い、狩野に愛されることなく、性欲をぶつけられるだけの対象になっていることに真千子は気づいていないのだろう。

晴香に関しては、わざわざ狩野自身が迎えに来たというのに。上機嫌な様子でキョロキョロと狩野を探している様子の真千子に礼奈はもう1度ため息をついてから近づく。

「湯中さん。こちらです。狩野様がお待ちですので、タクシーにお乗りください。」

「た、高城さんっ…!?な、なんであなたが…。それに…狩野さんが待ってるって…な、何のこと…?」

真千子は礼奈が狩野と真千子の関係を知っているとは思いもしていない。不倫だとバレたくないからか、慌てて素知らぬ顔をしようとする。

『下手くそ…。』

礼奈は内心で真千子を小馬鹿にしながらも、無表情で告げる。

「あまり目立つと困るのは湯中さんですよ?狩野様から湯中さんをご案内するように仰せつかっております。とりあえずタクシーに乗っていただけませんか?」

「わ、わかったわ…。乗るわよ…。」

騒ぎ立てて目立つとマズいとようやく自覚したように真千子が答える。礼奈が黙ってドアを開けたタクシーに乗り込む。
礼奈も隣に乗り込むと、すぐにタクシーは出発する。

このタクシーも狩野がかなり多めの金を払って、直接雇ったものだ。元々寡黙なほうではあるのだろう。礼奈も返事以外に運転手の声を聞いたことがない。

「ね…、ねえ…?あなた…どこまで知ってるの…?本当に狩野さんが待ってるのよね…?」

「もちろん、お待ちです。私は今、マンションのコンシェルジュとしてはお休みをいただいております。その代わりに狩野様の専属コンシェルジュとして、狩野様の休暇をサポートさせていただいております。」

「専属…。休暇のサポート…?そ、そうなの…。狩野さん…お金持ちだものね…。あなたの休みを買ってサポートしてもらうくらい簡単よね…。」
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